Project #4

Project
Road to “Bocuse d'Or”
ボキューズ・ドールへの道・コミ編
evolution

シェフを支える以上に自分自身の未来に向けた何かが見えたかもしれない

コミ・ド・キュイジーヌ 林大聖

初めての海外が、ボキューズ・ドールの本選

コミ・ド・キュイジーヌ(Commis de cuisine)。つまりアシスタントと言えばいいのだろうか。料理の世界で最も人数が多く、しかもハードなポジションだ。

ボキューズ・ドールのコミに選ばれた林大聖(はやしたいせい)は、コミの審査会で選ばれて以来、半年にわたりシェフ石井友之と二人三脚で準備を進めてきた。都内某所に設けられたテストキッチンから、いざ本番の会場へ!



気合いを入れ初の赤髪で大会に挑み、会場の注目を集めた

「このリヨンの会場が初めての海外渡航の場になりました。ただホテルと会場の行き来だけでフランスに来たんだという実感はまるでなかったです」。
直前まで練習に練習を重ねて臨んだ本選。しかしそこには予想していなかった事件が待ち受けていた。



「なんと練習で使っていたコンベック(オーブンの一種)とは違う機種のものが用意されていて、使い方をその場で一から覚えなければなりませんでした。とにかく焦りました。会場の雰囲気も予選とは全く違い、大歓声の中での作業でした。ただ、練習してきたことを忠実にと自分に言い聞かせて、なんとか落ち着いて作業をこなせたと思います」。
その結果、なんと本番で20分近くも時間を巻くことができたと言う。

コミというポジション以上に大切なこと





「結果は自分たちが望んだものとは違いましたが、片言の英語でもいろいろな国の料理人たちと交流ができたことも大きな収穫です。ただ、ひらまつに18歳で入社して4年目ですので、それなりに自分でできることも増えたと感じてはいたのですが、海外のレベルはそんなものではなかったというのが実感です。とにかくコミであっても、十分にシェフと同じ視線や技術で仕事をこなしていました。要領といい仕事の綺麗さといい、意識の高さを学びました」。

そこで彼が実際に見て感じたのは、世界のコミたちは自らをプロデュースし、インタビューにも自信を持って受け答えをしていた。単なるサポートやアシスタントではなく、コミという職務の意識の高さだった。世界のレベルを肌で感じ、これからの自分の目標を立てていこうとする林。与えられたポジションや職域をどうやって超えていくのか。ポジションの名称ではない、料理人としての意識を高めていこうとする新しい自分を発見する旅でもあったのだろう。



日本チームの応援部隊



※撮影の演出上、手袋やマスクは外しております。



TEXT:Y.Nag
PHOTO:Taisuke Yoshida

ボキューズ・ドールJAPAN事務局
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